8月1日

今朝も暑いよう。

目覚めは7時45分。チンクの埋葬をしなくちゃならないのに、こりゃ少し寝坊だ
チンクが臭くなり始めていたらいやだなぁと思ったけれど(そして、直感的にそう感じてしまった自分に嫌悪感が生じるのを懸念した。)、昨夜と同じだった。目は軽く閉じていた。まっすぐ座らせておいたはずなのに、なぜかほんの少し椅子からずり落ちる寸前のような格好になっていた。体はカチカチに固くなっていた。

お腹は、白い皮膚の下に青黒いものが見える。軽く押してみると、すき焼きの鍋みたいに弾力があった。
手足の爪と指の境目は充血していて、赤い小さな斑点が浮かんでいた。
顔は、本当に眠っているみたいだ。口の端が少し濡れているけど、毛づやもいいし、失禁もない。ただ眠っているようだ。

柔らかい布で包みたかったけど、手頃なものが見あたらない。夜まで置いて、今度は硬直が解けて体がくさくなり始めたら困るから、朝のうちに埋葬しなくちゃ。

ティッシュと、ケーキについていた白い紙ナプキンで3重にくるんだ。かさかさした音と大きさと重みの塩梅が、パウンドケーキみたいだ

表に出ると、朝8時前だというのにもうすでに真昼の暑さ。玄関前の植え込み(通称・ナカヨシセメタリー)も強い日差しを浴びて緑が濃い。最後にここにハムを埋葬してから、1年以上経つ。一体どこいらへんが空いているものやら。玄関のドアの真正面に当たりをつけて、そこをチンクの墓所に決定。

いろいろな草がもしゃもしゃ、地面を完全に覆い隠している。夏の初めは白いドクダミの花が咲いていたけど、今は緑の草ばかり。細長い葉、アサガオみたいな葉、そしてもちろんドクダミ。勢いよく一筋引っ張ってみたけど、かなりしぶとい。根が太い。高麗人参のような色をしている。それから、小タマネギみたいな小さい球根もたくさん出てきた。なんだろう? 茗荷のにおいもしてきた。野生のが生えていたのかも。

草を何とか引き抜いて、地面がやっと20センチ四方くらい露出した。これだけで汗が出た。あとは、シャベルで土をひたすら掘る。ところどころしぶとい根や、小石と出会う。そういうのを取り退けながら、擂り鉢状に掘り進む。30センチくらい行ったところで、シャベルの先がコツンと硬いものに触れた。コンクリートの基礎のようなもの。隣家との境の塀の土台かも知れない。とにかくここで土は行き止まり。

部屋に戻って、チンクを連れてくる。ニッパイペレットと乳酸菌ペレットを両腕で掻き抱くようにお腹の上に乗せて、紙を包み直した。

チンクを土の中に沈めて、上から柔らかくなった土を被せた。

線香を2、3本立てた。

そこらじゅうにドクダミのにおいが立ちこめている。手袋をしていなかった私の手にも、ドクダミのにおい。会社に着いてからも、時折、鼻の奥がこの香りを嗅いだ。

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  後記(8/25)

このページを作ることに決めて、準備を進めている間ソノコが逝き(8/22)、全く問題ないと思われたぺぺまでもその2日後に後を追いました。2ピキとも、チンクと似た症状を呈しつつ、私が異常に気付いてからごくごく短期間で息を引き取りました。心肺機能の疾患(遺伝かも)だったようです。

そんなことがあったので、こういった書き物は、私以外のハムスターを飼っている人たちにとっても何ら資するところのない、単なる露悪趣味に思えてきて、発表を止めようかと考えました。

しかし私自身、ハムスター(に限らず、生き物)の生から死への急降下を克明に記録できたのは恐らく初めてなので、思い切ってSITE MINIMINIの片隅に載せることにしました。

ハムは死ぬ、人も死ぬ、いつか必ず死ぬ。

子供でも知っている道理を、チンクを看取ったことによって、そしてそれを文章にとどめたことによって、陳腐な言い方ですが実感しました。

 
 

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